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腰痛の最新の知見

腰痛の原因は腰にはない!!

腰痛② 安定関節可動関節

人間の各関節の役割は安定関節可動関節に分けられます。

腰痛専門家で有名なMichael Boyle とGray Cookは安定関節と可動関節は人間の関節に交互に存在すると言われています。

可動関節がしっかり動いていなければ、安定関節に負担がかかります。

一般的に骨の変形(腰椎ヘルニア、頸椎ヘルニア、変形性膝関節症など)は安定関節の骨や椎間板に多く見られます。

解剖生理学的に腰椎は大きく動く関節ではありません。

それなのに可動関節の股関節や足首、胸椎が動作の中で連動していなければ、腰椎に負担がかかり腰痛を引き起こします。

問題が見られる部分のみをアプローチするのではなく、問題のある部分の上下の関節の役割を十分に発揮できるようにコンディション調整していく必要があります。

重要なので、繰り返しますが、筋肉だけで対応出来なくなると、骨に負担がかかり、骨変形してしまうのです。

つまり、腰痛の原因は腰にはない!ということです。

 レントゲンでは腰痛の原因は見つかりません!!

   特異的腰痛最新腰痛は疾患名ではなく、あくまで症状名です。

症状とは客観的なものではなく、主観的なものを意味します。

腰痛が主観的であることから、腰痛の確定診断は非常に難しいとされています。

日本整形外科学会と日本腰痛学会によると、レントゲンやMRIといった画像診断で、腰痛の原因が特定できるは、たった15%(特異的腰痛)と発表しています。

さらに、85%の腰痛(非特異的腰痛)は病院では原因が分からないのです。

つまり、腰痛の原因は腰に存在しないことが多いということです。

個人によって多少異なりますが、股関節や骨盤などの関節が活動の中で動いていなければ腰の筋肉に負担がかかり、痛みが発生します。

これらが、長期化すると、筋肉だけでなく骨や椎間板にも負担がかかり続けることで、椎間板ヘルニアなどの骨変形が生じてしまいます。

ただ、勘違いしないでほしいのは、病院行く必要はないということではありません。確定診断ができる腰痛は、緊急性が高い危険な腰痛を意味しています。

中には腎臓や尿管に問題があるために起こる腰痛や、悪性腫瘍による腰痛などもあります。

ちなみに私の治療院で緊急性高い危険な腰痛として多いのは、腰椎圧迫骨折です。

特に高齢の女性は骨粗しょう症になっていることもあり、些細なことで骨折しやすく、症状として腰痛がみられます。

腰痛に腹筋は意味なし!?

AdobeStock_192438853私は腰痛と腹筋は関係があまりないと考えています。

研究論文の中では、意見が分かれており、今だに明確な答えが出ていません。

私の治療院に来られる患者さんから「病院で、その腰痛を治したいなら腹筋をしなさい」と言われたとよく聞きます。

本当に腰痛には腹筋が必要なのでしょうか?

もし、それが本当なら腰痛は、筋力の少ないこどもや女性に多い症状ということになります。

しかし、こどもが腰痛で悩んでいると聞くことはほとんどありません。

さらに、日本で行われた大規模な研究報告によると、腰痛の有病率は男性が34%、女性が39%と明らかになりました。

多少、女性のほうが多く発症しているようですが、大きな差はありません。

それが答えだと思います。

もちろん、腹筋の筋力が高いほうが、腰部の安定性は高まります。

しかし、腰痛で悩んでいる患者さんが腹筋を鍛えるのは、非常に難しいです。

むしろ、悪化する人も少なくありません。

腰痛予防にコルセットは有効なのか?

AdobeStock_78420141はたして、コルセットは腰痛予防に対して有効なのでしょうか?ここではコルセットの腰痛予防効果について説明します。

意外に思われるかもせれませんが、コルセットの腰痛予防効果について、実は解明されていません。

『腰痛診療ガイドライン』によると、コルセットの腰痛予防効果は「グレード1」、すなわち「複数のエビデンス(医学的根拠)があるが結論が一葉ではない」という、**最も推奨度が低い**位置づけとなっています。

重労働者を対象に調べた研究によると、6か月間の調査期間の中で腰痛を発生した確率は、コルセットを装着した人と、装着しなかった人との間に差がなかったという結果です。

では、コルセットを装着する意義はどこにあるのでしょうか?

それは、コルセットを装着すると、腰椎の可動性が減少することと、腹圧を高める2点です。

コルセットを装着すると、回旋運動を除いて、腰椎全体の動きが制限されます。

可動性が減少することにより、損傷した腰部周辺の組織へのストレスが軽減され、組織の回復を促進させる効果があります。

痛みの強い急性期に使用がすすめられるのはこのためです。

また、コルセットを装着しぎゅっと締めることで腹圧が高まり、動作による腰周辺へのストレスを軽減させることもあります。

コルセットを使用した人には分かると思いますが、コルセットを外すと、体がだらんと力が抜けるような経験はありませんか?

それだけ、コルセットが腹圧を高め、姿勢を安定させているということです。

多くの患者さんを見てきた私の経験としては、コルセットの種類やつけ方にもよりますが、長期間にわたりコルセットを使用すると、特に骨盤や股関節の動きが硬くなっている人が多い印象です。

コルセットを使用し続けることで、骨盤や股関節周囲の筋肉が過剰に負荷がかかり、筋肉が収縮し、しいては関節の動きが悪くなってしまうのだと考えています。

痛みが強いときや、重労働をしなければならないときもあると思います。

もし、1日の間で外しても大丈夫な時間があるのなら、少しずつコルセットを外す時間を増やしていくことが腰痛の根本改善につながってくるでしょう。

sitting is the new smoking

AdobeStock_113130199sitting is the new smoking(座ることは新たな喫煙である)という我々の世界では有名な言葉があります。現代人は、とにかく座りすぎています。

わたしたち日本人は世界から見ても非常によく座る民族だという研究があります。

世界20カ国を対象に、一日の平均座位時間を調べた研究によると、世界平均が約5時間であったのに対し、日本人は約7時間でした。

この結果は、サウジアラビアと並んで世界一位でした。

また、ある研究では、1日の総座位時間が4時間未満の成人と比べて、4~8時間、8~11時間、11時間以上と長くなるにつれて、総死亡リスクが11%ずつ倍になることが報告されました。

米国では、立った状態でも座った状態でも使用できる昇降式デスク、「ワークステーション」のオフィスへの導入が試みられています。

この昇降式デスクを4時間使用すると、腰痛や頸部痛が改善したという報告もあり、健康に対する有効性も認められ始めています。

あなたも、一日何時間座っているか計算してみてください。しかし、仕事や勉強により、座位時間を減らせれない方もいると思います。

30分~1時間に1回はイスから立って、少し歩いてみる、あるいは5~10分程度、横になるなど長時間、座り続けない工夫をしてみてはどうでしょうか?

人が足を組む理由

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なぜ、人は足を組むのでしょうか?

足を組んで座った姿勢と、足を組まずに座った姿勢とを比較し、どちらが腰の筋肉が疲れやすいか調べた研究があります。

研究によると、足を組まずに座った姿勢よりも、足を組んで座った姿勢のほうが、足を組んだ側の腰周りのの筋肉(左足が下になる組み方をした場合は、左側の腰の筋肉)の筋活動が低下しました。

この結果は、足を組んだ側の腰周りの筋肉が楽になることを意味しています。

さらに、足を組んだ側の股関節(左足が下になる組み方をした場合、左側の股関節)のおしりの筋肉が伸張されるという報告もあります。

おしりの筋肉が伸張されることにより、骨盤を安定させています。

すると、骨盤の安定をさせるお腹の筋肉の働きが低下します。

結果、腰周りの筋肉が楽になると推測されます。

ただ、いくら腰にとって楽とはいえ、長時間の足組み姿勢はおすすめできません。

足組み姿勢は、猫背姿勢になりやすいため、背中の筋肉や背骨を支える靭帯や関節包などの組織に微細な損傷を生じさせ、腰痛の発生につながる危険性があります。

足を組むなら、5分から長くても10分程度にしましょう。

もし、まだ腰の疲れがとれないのであれば、ソファーにもたれたり、横に寝たりして、重力から解放される姿勢になることをおすすめいたします。

こどもと腰痛の関係から見る腰痛の原因とは?

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最近では、小学校高学年くらいになると、肩こりや腰痛を訴える児童が増えてきていると報告があります。

しかし、一般的には肩こりや腰痛を訴える児童は大人と比較すると少なく、幼児についてはさらに少ないのが現状です。

こどもが健康である理由として、いくつかあげられます。

1つ目は、生活習慣の違いです。

こどもは大人と比べ、同じ所作を長時間行うことが少ない傾向にあります。

幼児であれば、興味の対象が様々に移り変わり、ある遊びをしているかと思えば、すぐに違う遊びに興味が移りやすいです。

2つ目は、関節の柔軟性に違いがあります。

こどもは成長段階にあることに加え、からだを動かす機会が豊富にあるので、関節が非常に柔らかい状態にあります。

一方、大人はからだを動かす機会が少なく、同じ姿勢で長時間続ける習慣となったことで関節の柔軟性が低下しています。

関節の柔軟性が低下すると、さまざまな姿勢にからだが対応することが難しくなります。

その結果、重心が移動する範囲が狭くなり、重力による負荷がからだの特定の組織に加わりやすくなります。

このように、こどものときに健康的であったからだが大人になると壊れやすくなってくることが分かっていただいたと思います。

ここで説明したこどもの腰痛が少ない理由は仮説です。

しかし、日々の生活習慣や、からだの柔軟性というところに腰痛を解決するヒントがあるのではないでしょうか?

腰椎の苦手な動きとは?

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何度もお伝えしておりますが、解剖生理学的に腰椎は大きく動く関節ではありません。

脊柱の可動域の中で胸椎と腰椎の関係性について説明させていただきます。

上図でいうと、青色が胸椎、赤色が腰椎にあたります。

屈曲 (胸椎35°、腰椎50°)

伸展 (胸椎25°、腰椎15°)

回旋 (胸椎40°、**腰椎5°**)

側屈 (胸椎25°、腰椎20°)

簡単に説明すると、屈曲や伸展の動きは得意だが、回旋の動きは少なく苦手です。

さらに、腰椎の回旋の可動域はたったの5°だけです。

日常生活で人は、屈曲や側屈の動きを複合的に使用しながら回旋運動を成り立たせているのです。

さらに、猫背になると胸椎の可動性は著しく低下します。

そんな中で脊柱の動きを要求すると、腰椎に過剰な運動が求められ、ストレスが加わるということです。

また、脊柱と股関節は互いに連動し、また互いの可動性を補完し合う関係にあります。

そして、近年、脊柱や股関節の可動性と腰痛との間に強い関係性があると裏付ける報告が多数見みられています。

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